車いすで登山【Be Happy!交流会2016 in OSAKA】
2016年4月、Be Happy!のライターらで交流会を兼ねて大阪観光をしてきました。
その時のダイジェスト動画は「Be Happy!ライター大阪に終結!!」の記事よりご覧いただけます。
観光では2日間で海遊館、天保山、大阪城へ行きました。
参加メンバーはライターから車いすユーザーが5名、視覚障害者(弱視)が1名。そこに医師やトレーナーなどの専門職、家族などを加えて、2日間で総勢16名となりました。
果たしてどのような観光になったのでしょうか。行きたいところへは行けたのか? 難しかったことはなんだったのか?
今回の記事では「天保山」について、動画にはなかった部分も含めて、わたくし副編集長・天田大樹がお伝えします。
天保山ってどんなとこ?
天保山とは、標高4.53メートルの築山で、長年「日本一低い山」として君臨していました。
しかし2014年4月に、仙台市の標高3メートルの日和山が認定されたため、日本一の座は明け渡し、現在は日本で2番目に低い山となっています。
山頂は天保山公園の中にあり、地図でいうとこの印の付けた辺りになります。
海遊館からも近く、観覧車も併せてデートコースとしても人気があるとかないとか?!
これまで5?6回は海遊館に行っている私、当然この天保山だって……実は行ったことがありません。
果たして天保山とは実際どんな場所なんでしょう? 車いすでの登頂はできたのでしょうか。
天保山に上る目的
私たちはそれぞれ車いすユーザーとなってから、車で山に登ることはあっても、いわゆる「登山」というものはできなくなりました。
…本当にそうなのでしょうか。
確かに以前のように歩いて登ることはできないかもしれません。
でも、みんなで協力し、しっかり準備をし、工夫すればきっとできる!
そこに標高は関係ありません。標高3776メートルの富士山を登ろうが、標高4530ミリメートルの山を登ろうが「登山」は「登山」です。
(むしろこうして書くと富士山にも勝っているよう)
私たちは「登山する」というシンプルな目的を持って臨みました。
また、それを達成した暁には「登頂証明書」たるものを手に入れることも目的の一つです。
車いすでのルート
天保山公園の出入り口は西口と南口があります。
では地図を見ながら山頂までのルートを辿ってみてください。
そうなんです。どちらの入り口から入り、どんなルートを辿ってみても必ず階段にぶつかります。
ですが、ここはさすが我らが誇る編集長・横山和也、この地図にはない秘密のルートを事前に調査してくれていたのです。
そのルートがこちら。西側出入り口の横から海側に沿うように進み、ちょうど「⑤明治天皇観艦之所碑」の字が書かれたあたりに秘密の出入り口があります。
このルートで行けば、地図で言う「桜並木」の横を抜け、天保山頂上に辿り着くことができそうです。
ホグワーツ城と海を眺めながら秘密の入り口へ
坂を登り、秘密の入り口までの直線はほぼ平坦な道となっています。
海の向こう岸にはUSJがあり、ハリーポッターのホグワーツ城をかすかに眺めることができます。
塀が低いため、ホグワーツ城は車いすでも障害物の間からちょうど見えるぐらいかと思います。そして間もなく秘密の入り口へ辿り着きます。
地図に記載されていないだけで、普通の公園の入り口です(笑)
もしも遭難したら
私たちは万全に万全を期した準備があったため無事に登頂、そして下山することができましたが、万が一遭難してしまった際でも安心してください。
天保山には山岳救助隊がいます。
幸い、天保山辺りは携帯電話の電波もほぼ入りますので、もしもの際も慌てず、冷静に行動しましょう。
ちなみに1997年に発足された天保山山岳救助隊は、噂によるとこれまで一度も出動したことはないそうです(笑)
登頂証明書をもらおう
私たちのもう一つの目的である「登頂証明書」。せっかくこうして登り切ったわけですから是非とも手に入れたいですよね。
この登頂証明書は、山頂でもらえるわけではなく、天保山商店会に加盟する店舗で無料でもらうことができます。
私たちは帰り際に、最寄駅である大阪港駅の近くのたこ焼き屋さんでもらいました。
念のため、事前に電話で確認していたのですが
「何枚ぐらいほしいの?」
「え?、10枚ぐらいで」
「10枚ね、はいはい。いつでも来てくださいな!」
みたいな軽い感じで、登頂しなくてももらえそうなノリでした。
ですがこの登頂証明書、過去には在庫切れになったこともあるようなので、絶対に欲しいという方は事前に確認しておくことをおすすめします。
まとめ
「車いすでも登山はできる」私たちは自らこれを証明しました。
冒頭で書いたように、確かに障害があるとできなくなることがあるのも事実です。
ですが、しっかりと準備し、工夫し、みんなで協力し、そして少し考え方を変えれば、こうしてできることもあるのです。
そしてその自信が、また次に大きなことを成し遂げる力にもなっていくのではないでしょうか。
おまけ(独断と偏見によるベストショット)
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