車椅子で安全に踏切を渡るために知っておきたい7つのこと

2015年08月13日

車椅子ユーザーでさえ、経験するまでは意外と知らない危険。それが踏切の横断です。 たった一度のアクシデントや油断が命を亡くすことに繋がるかもしれない踏切事故。最近も「車椅子使用者が踏切内で電車にはねられ…」という痛ましいニュースも耳にしました。 実は私も過去に踏切で怖い思いをしています。

私が経験した踏切でのアクシデント

私が車椅子に乗り、友達に押してもらって遊びに出掛けていました。
場所は新大阪ですが、人けの少ない踏切を渡ろうとした時のことでした。
「ガタン!」という振動とともに、車椅子が急停車、私も思わず前方に落ちそうになりました。
何が起きたのか一瞬分かりませんでしたが、友達の方を振り返ってみるとどうやら前にも後ろにも進めない状況のようです。
足元に視線をやると、車椅子の前輪が線路と同じ方向を向いてピッタリとはまっていたのです。

「ヤバいヤバい!」

私は杖を使って歩くことができるので、車椅子に取り付けた杖を出してもらい、なんとか歩いて踏切から脱出。友達も車椅子を持ち上げて踏切の外に脱出することができました。

車椅子の前輪がはまると一筋縄では抜けないことも

車椅子の前輪を持ち上げるには、通常介助者用のステップを踏んだりして、テコの原理で前輪を浮かせますが、線路にはまってしまうと、前輪を持ち上げようとしても引っかかって抜けない場合があります。
また、焦りから進行方向に力が入ってしまったりして、余計に抜けにくくなったりします。
私は車椅子から降りて無事脱出することができたので良かったですが、それでも杖を取ってもらい、歩いて脱出するまでには十数秒はかかっていました。タイミングによってはかなり危険な出来事だったと思います。

それに前のめりになった時にもし倒れていたら…?

これが自力で車椅子から降りれない人や、重たい電動車いすだったりと考えると…やはり事前に安全な渡り方を知っておくことが大切です。

1.線路に対して直角に横断する

車椅子の前輪(キャスター)は細く、小回りを利かせるために360℃自由に回転します。
その反面、斜めに横断しようとすると前輪が線路の溝にはまる可能性が高くなります。
そこら中にある穴の大き目の排水蓋に、斜めに渡ってキャスターがはまったことがあるという経験のある方もいるのではないでしょうか。
必ず線路に対して直角に渡るようにしましょう。

2.端に寄りすぎない

あまりに端に寄りすぎて踏切から脱輪してしまうと動けなくなったり、転倒の危険があります。
車や他の歩行者がいると端に寄らざるを得なかったり、遠慮してしまうこともあるでしょう。
しかし車椅子は横幅があったり、思いがけず斜めに進んでしまうこともあるので、その分を考えてポジションを取りましょう。

3.起伏の激しいところは避ける

時々地面が隆起している踏切があります。
こういう場所ではキャスターが一瞬浮いた際に向きが変わって溝に落ちてしまうことも0ではありません。
また、足を置くステップが地面と接触し、つんのめるように引っかかることもあります。
もうこれはシンプルに少し先の状況も見ながら、なるべく安全なルートを選択していくことが肝心です。
ただ線路内での進路変更(斜め横断)には注意が必要ですよ。

4.慌てず余裕を持って渡る

踏切が開いているからと言って慌てて渡ろうとしないこと。
車椅子では急ごうにも限界がありますし、そもそも慌てて渡ることは普通以上に危険です。
数分急いだために命を落としてはいけません。
なんなら一つ待って、次に開いた時に渡るぐらいの気持ちでいましょう。

5.電動車椅子の場合バッテリーを確認しておく

電動車椅子の場合、バッテリーが切れたら致命的です。
実際、踏切内でバッテリーが切れたことが原因で起こった事故もこれまでに数件発生しています。
よく外出される方はバッテリーは一つでは持たないと言います。そういう方は常に予備バッテリーを積んでいるそうなのですが、踏切横断前にはバッテリー残量を必ず確認しましょう。

6.誰かと一緒に渡る

どんなに気をつけていても、時としてアクシデントはやってくるものです。
安全に安全を期すためには誰かと一緒に渡るようにしたり、周りに人がいる状況を選ぶようにしましょう。

また、僕はよく膝の上に荷物を抱えているのですが、落とさないよう気をつけましょう。

7.緊急停止ボタンの存在を頭に置いておく

現在多くの踏切には「緊急停止ボタン」というものが踏切のバー付近に付けられています。
車椅子ユーザーにアクシデントが起こった時、自分でこれを押しに行くのは困難ですが、存在を頭の片隅に置いておくことは大切です。
緊急事態の場合には、躊躇せず誰かに押してもらうよう叫びましょう。

また、介助者や周りの人が知っておくことも大切です。


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